Yokosuka 50mm Walk / 標準レンズのむずかしさ
ライカ判で 50mm の焦点距離を持つレンズは標準レンズと言われていて,要は目で見たまま撮れると言われているレンズだ. その妥当性については議論の余地はあると僕は考えているけれど,多くの写真家がこの50mmを基準に画角の感覚を身につけているのはおそらく事実だろう. ところが,僕の場合 50mm というのは長くもなく,かと言って広く写る訳でもないから,何をどうやって撮って良いのか困ってしまうのだ. 特に主題がないスナップ撮影の場合この性質はより顕著に現れる.ちょっとした構図の取り方の違いで望遠らしく写るし広角らしくも写る. 翻って考えればこの特性を生かせば自由自在に絵作りできるように感じられるが,実際これを意識し始めるとどうしても空を大きく入れたりして広角らしく見える絵に逃げてしまう.